中学校の先生のホンネ

サラリーマンから公立中学校の先生に転職した私が、現場の実際のところや日々感じること、思うところをまとめていきます。これから先生になろうと考えている人、現場の先生がただけでなく、学校と何らかのかかわりのある全ての方に読んでもらえたら嬉しいです。

精神的に追い込まれた新社会人時代。私がサラリーマンから教師に転職するまで(その1)

私の勤務校では、冬休み前の三者面談が昨日で終わったところです。夏休み以降の生徒の学校でのようすを中心にお話をさせていただきました。

 

大変悲しいことに、特に悪いことをしていない生徒のほうが面談時間は短くなります。良いこともしていない、いわゆる人畜無害タイプの生徒。これは面談の時に何をお話ししたらよいのか、非常に迷います。

 

こういう生徒を見つけるたびに、日頃の生徒観察がきちんとできていないんだなぁ、と申し訳ない気持ちになります。反省しなければいけませんね。

 

年末ということもあって、面談を迎える前に生徒達と1年間の振り返りを行ったりもしました。私は4年目の教員シーズンを迎えて、やはり卒業生を出したことでずいぶんココロの余裕が生まれたように感じます。3年前は転職したてということもあって、こうはいきませんでしたから。

 

思い返すと、よく民間企業、しかも設立数年のベンチャー企業から教員に転職したよなぁ、と過去の自分を褒めてしまいます。

 

ブログへ流入しているユーザーの検索ワードの大半が「転職」がらみのキーワードであることを考えると、サラリーマンから教師への転職を検討されている方が多と思われます。

 

今日は、改めて自分がどのようにして転職することとなったのかを、自分自身のためにも振り返ってみたいと思います。

 

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認めても、それが正しいとは思わない。”100の正義”と”1の正義”のすり合わせ方。

教員をやっていると、生徒に問題が起きた時に教員同士のぶつかりが良く起こります。

 

何を指導するか、どういう方向に話を持っていくか、どこまでを指導し、どこまでを我慢して見逃すのか、保護者への連絡はどうするか、この子も同様の指導を入れるか、指導の重さをAくんとBくんで変えるかどうか、被害児童の子に過失や原因はないか、あるならばどのような指導をするか、などなど…

 

どんな仕事でもそうですが、人、ことさら赤の他人の、しかも子どもを相手にする以上は、事細かに事実を整理して、指導の言葉ひとつひとつに真心を込めて行わないと、後々「しこり」が残り、教員との関係が悪化することもあります。

 

それだけならまだよいのですが、最終的には保護者が一生かけて育てていく子どもなのに、(我々教員が介在したことで)親と子の関係がこじれるようなことは絶対あってはならない。そんなことを考えながら指導にあたります。

 

以前も記事に上げましたが、各家庭に正義があり、善悪があるため、どこまで”入っていくか”という点についても、やはり教員同士で議論になるポイントです。

 

challenge-teacher.hatenablog.com

 

では、さまざまな正義がある中で、私たち教員が取るべきスタンスはどのような形がもっともよいのでしょうか?

 

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どっちが”合う”?教員→サラリーマンに転職したときのメリット・デメリット6つ

他のSNSや本ブログなどで「教師への転職」「教員になるかサラリーマンになるか」といったご相談が少しずつ増えてきました。大変ありがたいことです。

 

サイトにお越しいただく方も、一番多いのはこの記事をきっかけにした方が半分以上を占めています。

 

challenge-teacher.hatenablog.com

 

逆に、現在教員をされている方の中に民間企業への転職を考えている方もいらっしゃるのでは?という仮定のもと、今度は「教員から民間企業への転職」におけるメリットとデメリット(リスク)を整理してみたいと思います。

 

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学校では教えてくれない?学校教育に”求められる事”が多い理由を考えてみた

前・後期制の学校は、この時期に後期中間試験を行っています。

 

私の学校では火・水に試験が行われ、明日からテスト返却。一晩で全員分の採点を終えて翌日に返却・解説するのはそれ相応の苦労を伴います。

 

ですが「テスト、何点だったかな~?」という子どもたちの期待と不安が入り混じった表情を思い浮かべると、やっぱりやらなきゃなぁ、と頑張ってしまうもの。この教員が持つ”良心”というやつが非常によくない。苦笑。

 

部活動やサービス残業(一般公務員とは別にある、教職員用の調整?手当で補完されていることになっているので、完全なサービス残業とは言えませんが)など、現行の教員をとりまく労務環境や制度は、こうした人間くさいところで支えられている部分も多分にあるかと思います。

 

今の状況に文句を言うつもりはありませんが、それくらい危うく、ぼんやりした組織であることは頭に入れておいてもよいかなと思います。

 

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いいことだってたくさんある!教師に転職して良かった5つのこと

最近、このブログがTwitterFacebookで拡散され、アクセス数が増えてきました。大変ありがたいことです。

 

アクセスしてきた人がどんな人かまではわかりませんが、流入元を見る限り、教師という仕事(またはその一部)に対してやや否定的な考えを持つ方が多いようです。それは、私が書いた記事がどちらかといえば、学校の”現状”に対して意見する、つまりやや否定的な意見に偏っていたからかもしれません。

 

このブログを見つけてもらう、という機会獲得の面で言えば、たぶ否定的な要素をふんだんに盛り込んだ記事をたくさん挙げればよいのでしょう。

 

ニュース番組で言えば、事件や事故、不幸や汚職、最近では旭化成建設の杭打ちデータ流用などが話題です。このようなマイナス要素の強いニュースがたびたび報道されるのは、世間の注目を集めやすいからですよね。注目が集まれば、「視聴率アップ」「新聞の購読数アップ」などのビジネス的要因と、日常に苦労する人々の溜飲を下げる本能的要因の2つが満たされますから。

 

ですが、少なくともこのブログでは「中立」でありたいので、今日は「学校の先生に転職してよかったこと」を中心に、私なりの意見をまとめてみたいと思います。

 

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