中学校の先生のホンネ

サラリーマンから公立中学校の先生に転職した私が、現場の実際のところや日々感じること、思うところをまとめていきます。これから先生になろうと考えている人、現場の先生がただけでなく、学校と何らかのかかわりのある全ての方に読んでもらえたら嬉しいです。

送る会、卒業式、入学式、会報誌作り…結構忙しい生徒会役員の1・2・3月

今、私の勤務校では卒業式に向けての準備でバタバタしはじめました。

 

本校では、いわゆる「式」だけではなく、催し物的なものとして「3年生を送る会」というものも、卒業式の数日前に実施しています。おそらく多くの学校で行われているのではないでしょうか。

 

学校を引っ張る1・2年生が、卒業する3年生を送り出すためのイベント。12月に選挙で選ばれた生徒会役員が中心になって進めていくのですが、もちろんすべてを生徒任せにはできません。こちら側である程度はネタを考えておき、その上で生徒に話を振ってアイデアを出させる。ダメなら、職員側で考えていた企画で…という流れです。

 

生徒会役員はこの時期は多忙で、「送る会」の他にも、各委員会活動の報告会を全校生徒で行わない代わりとして発行する「会報誌」の作成や、次年度の1年生の保護者向けに行われる「新入生保護者説明会」の寸劇準備&練習、「入学式」の準備など、てんてこまい。私は「送る会」を担当するのですが、生徒は全部やるわけです。(これって、そもそも無茶じゃないですか…?汗)

 

 

生徒会役員の負担を考えると、かなーり計画的に仕事を振る・スケジューリングしてあげる必要があります。ここまでは、さすがに生徒だけで行うのは難しいですから、大人がしっかり計画を立ててやる必要があります。

 

何を大げさに…と思うかもしれませんが、学校の日常を考えると、先の見通しはメチャ重要です。いろいろな要素が絡んできますから。

 

 

 

そもそも、生徒たちの予定というのは、大きく3つの軸で忙しい時期とそうでない時期がはっきりします。「定期テスト」「(部活動の)公式戦」「行事」の3つです。

 

この1~3月で見ると、「定期テスト」は2月17日(水)~19日(金)の3日間。2週間前になると試験範囲が発表され、ちょっとピリピリしはじめます。塾に通っている生徒は、この辺りから土日に「対策授業」が設置されることもしばしば。できれば2週間前からは勉強に集中させてあげたい、と思うと、放課後の時間を使うのは遅くとも2月5日(金)までにしてあげたいところ。

 

そして「(部活動の)公式戦」。これがあると、生徒会役員といえど気が気ではありません。練習しなきゃ!と思って当然です。冬には、一部の部活で冬大会があります。高校生はTVでも中継されますが、サッカーなどは大会がありますね。他の一部の部活動でも公式戦が行われているようです。

 

偶然にも、本年の本校生徒会役員には、部活動の公式戦がある生徒はいなかったので、これは考えなくてよい状況でした。ほっ。

 

ところが、問題なのは「行事」です。なんと、来週2日間にわたり、2年生はキャリア教育の一環として「職業体験」が行われます。2年生は終日、学校にいません。なのでこの日の午後の活動もムリ。1年生はいますが、生徒会役員としての仕事は、今回のことが初仕事に近いので、2年生もいないと厳しいのが正直なところ。

 

さらにさらに、生徒の活動には職員がついておきたい。となると、各月の職員の会議日などを盛り込んで考慮しないといけません。一部職員の会議ならまだしも、全職員の会議日は、放課後の活動が禁止されていますから、職員的にも生徒的にも活動はできません。

 

となると、物理的に「送る会」の準備に使える日数は数えるほどしかないのです。「送る会」本番は3月上旬に行う予定ですが、2月下旬の試験明けからバタバタ準備していては、1・2年生の全生徒に企画内容を伝え、リハーサルをしたり準備をする時間がなかなか取れません。3月には「球技大会」も控えていますので、各クラスでの活動時間はますます取りにくくなります。

 

もちろん、生徒会役員の仕事についていれば、私は部活動中の生徒は”ほったらかし”になります(練習メニューだけ渡して、あとは「部長、任せたぜ!」という感じです笑)。これで部活中の生徒が事故やケガをするなどすれば、保護者から「なんで顧問は活動についていなかったんだ!!」と激怒される。もし自分のクラスの生徒の保護者が急きょ来訪されて「ご相談が…」となれば、生徒会役員はほったらかし。そうすると、役員の仕事が進まず、予定が後ろ倒し。でも放課後に活動できる日は限られている…ええい、テスト前だけどやるしかない!・・・

 

ビジネスでもそうなのですが、イレギュラーなことでスケジュールが乱れることはあります。が、それにしたって学校は乱れすぎ。というか、乱れるリスクがゴロゴロ転がっています。なんてったって子どもですから。「この日に集まってやるぞー」と言っていたのに「塾の補習が…」とか「習い事が急に入って…」とか「風邪をひいてしまって…」などで、生徒が活動予定日に集まらない。そんなこともあります。

 

(余談ですが、そんな乱れやすい環境に乗じて、あらかじめスケジュールの遅延が分かっているのに関係職員に連絡をせず、無駄に人を待たせる職員がいたり(こういうところが教員がナメられるところだと思います。仕事が適当だ、なーなーだ、とか…)、

「この日に出張なので〇〇の授業を代わりにやってほしい」と言われたので、空き時間にその授業を観に行ったら、授業見学終了後「お願いしていた〇〇の授業なんですけど、進み具合が早まっちゃって△△に変わったんですよ~」と、人の1時間をあざ笑うかのようにアッサリ言う職員がいたり(本気で腹が立ちました…1時間あったらあんなことやこんなことができるのに…くそぉぉっ!!)、

これだけ忙しい生徒会役員なのに全然スケジューリングしようとしない担当職員がいたり(どうするんだろう、これから…)、

ちょっと腹が立つことが重なりました。)

 

時間は有限です。計画通りに進まないとイヤだ、とか、残業をしたくない、と言っているのではありませんよ?限りある時間内で最高のパフォーマンスを上げる努力は、チームで仕事をしている以上は他社に迷惑をかけないようにする意味でも徹底していきたいよね、という主張です。残業代が出ないのですから、なおさらです。

 

とにかく生徒に負担がかからないようにするために、明日から行動を開始したいと思います。いつだって視点は「生徒のためにできること」。ブレずに明日も頑張ります!